やっぱり「清明上河図」はすごかった!!


東京国立博物館で開催中の『北京故宮博物院200選』に行ってきました。

まさかこんなに行列してるとは思わなかったので、
1度目は挫折して、結局2日がかりとなってしまいました。

「1日目」
午前中に行こうと思っていましたが、
HPのライブ中継で入館までに90分待ち
「清明上河図」を見るにはさらに240分待ちとのこと。

きっと午後からならすいているに違いないと思って
3時ごろに到着。
行列なしで入館はできましたが、
「清明上河図」は180分待ち、
5時までに並べば必ず見れるので
先に他の展示室を見てくださいと言われました。

他の文物もすごいものばかりでした。
私は宋時代の焼き物が好きなのですが、
今回は、絵にちょっと興奮してしまいました。
鎌倉・室町の日本が北宋から受けた影響は
圧倒的だったという説に納得納得。

それから清朝。
乾隆帝のすごさを改めて知りました。

一通り見終わって、4時過ぎ。
もうこれらだけで十分満足したのですが、

「清明上河図」は、210分待ち、
1Fのロビー横が最後部になっていました。

とりあえず並んでみたのですが、
足も疲れてきてたし、お腹もすいてきて。
こんなに並んでみる価値があるのかなっていうのが正直なところなんですが、
だって、拡大した画面やパネルで十分見れたし。
「清明上河図」に未練なく列を離れました。

次の日会ったお友達から、
朝9時から並んで見て、とっても良かった、並ぶ価値はあると聞きました。

この絵は北京の故宮博物院でも滅多に公開さず、
中国国内で披露されることもまれで、
ましてや海外は今回が初めて。
次いつおめにかかれるかわからない「神品」なのですって。
なので中国本土からもたくさんの人が見に来てるそうです。

そういわれると絶対みたくなりますよね。
私も意を決して再挑戦しました。

「2日目」
お昼をしっかり食べ、分厚めの本を持って、3時過ぎに到着。
入館制限はなく、スムーズに入館して、
そのまま「清明上河図」の列に並びました。
180分待ちでした。

でもサクサク列は進み、
4時過ぎには見終わってしまいました。

3時間、4時間待ちの覚悟と準備で並んだので
拍子抜けしましたが。

で感想ですが、これはすごい!です。

見るまでは、小っちゃいし、細かいし、薄暗いし、よくわからないんじゃないって
思っていましたが、実物はすごいのです。

これだけ技術のすすんだ世の中になっても、表現できない
実物だけがもつ迫力ってあるんですね。

端っこが見えてきただけでドキドキしたんですが、
実際、ガラスケースに鼻先を近づけて目を凝らすと、

驚くほど鮮明なのです。
非常に細かい線なのですが、
一本一本はっきり見え、
その筆使いの伸びやかさやリズム感がよく伝わってきます。

たくさんの人物が描かれているのですが、
一人ひとりの表情やしぐさ、ポーズも全部違っていて
丁寧に丁寧に描かれています。

少し視界を広げると、
今度は開封の町のにぎわい、喧騒などが聞こえてきそう。

視点を一点に凝らして
じっと見つめていると
自分もその中に入ってしまって、
絵の中の人物とかが動き出し、話し出す感覚。
不思議な浮遊感を体験できました。

実際には5分にも満たないわずかな時間でしたが、
私の時間もギューっと恐縮されて
見終わると少しボーとなってしまいました。

さすが「神品」と称されるだけはあると納得の作品です。

機会があればぜひ。


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